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浄化槽の仕組み

 浄化槽は、微生物を使って水をきれいにする装置で、下図のような構造になっています。

 まず汚水は『嫌気槽』と呼ばれる部屋に入ります。ここには空気を嫌う微生物(嫌気性微生物)が住んでいて、汚水中の有機物を食べて(分解して)います。

 次は『好気槽』で、嫌気槽から送られた汚水はさらに分解され、有機物をできるだけ二酸化炭素に変換(無機化)します。ここには空気がないと生きられない微生物(好気性微生物)が住んでいて、そのために全体に空気を送って汚水中に酸素が十分に溶けているようにしなければなりません。

 微生物に分解されたものは汚泥となって沈殿し、浄化された水は消毒槽を通って自然に返されます。

浄化槽の基本的な仕組み

浄化槽の仕組み

 有機物が無機化する度合い、つまり水がきれいになっていく度合いはBODという指標で分かります。
 BODは微生物が有機物を食べる(分解する)のに必要な酸素の量を表します。有機物の多い汚れた水はBODの値が高く、有機物が少なくなるにつれBODの値は減少します。 

 

 BODの減少=微生物が消費する酸素も少なくなるので、魚が酸欠で死ぬこともなくなります。またこの水が自然の流域に放流されても、餌となる有機物が少ないので、そこに生息する微生物が繁殖しすぎることもなく、水域を清浄に保つことができます。

 

※BOD…「生物化学的酸素要求量(Biochemical Oxygen Demand)」の略。水の汚れの程度を表す指標のひとつで、水の中の酸素を使って汚れを分解する微生物がどのくらい酸素を使ったかを調べるもの。20℃で5日間置いて、水の中に溶けている酸素の減った量で表します。汚れている水ほど微生物は酸素を必要とするためBODの値は高くなります。

 

合併処理型浄化槽の構造

合併処理浄化槽